本学学生が「日本地域政策学会全国研究大会」のポスターセッションに参加しましたNEWS & TOPICS
日本地域政策学会のポスターセッションを終えて
新井彩絵
私は2023年7月8日(土)に第22回日本地域政策学会全国研究【東京】大会のポスターセッションに参加をしました。発表した内容は鬼怒川温泉の廃墟ホテルの現状と課題についてです。
なぜこの研究をしたのかというと、鬼怒川温泉で廃墟になったホテルのニュースや新聞などを見たのがきっかけです。その中で、廃墟ホテルが残っているとイメージが悪い・廃墟ホテルを早く解体してほしいなどという住民の方などの意見が多くあり、その問題の解決について考えたかったことと、現地の新しい情報を伝えたかったからです。
研究の背景として鬼怒川温泉の廃墟ホテルのイメージを示し、社会問題や住民の意見などを取り上げました。そして研究の目的は鬼怒川温泉の廃業ホテルが残っている現状について明らかにし、他の地域の事例(完成しないホテル)を活用して、鬼怒川温泉の街の活性化について考えることとしました。研究の方法については厚生労働省の表から栃木県のみのホテル・旅館の営業施設数を計算し、折れ線グラフを作成しました。さらに、鬼怒川の状況を表すためにホテル・旅館が営業・廃業しているかを古い栃木県の観光案内書や鬼怒川温泉周辺の地図などから確認し、一覧化しました。
廃墟ホテルの問題点と課題についてはホテルの経営者の所在が不明となっていることや廃墟ホテルの解体などについて書きました。そして他の地域の事例として、静岡県焼津で実施されている「完成しないホテル」について、その地域や実施している企業のコンセプトなどを紹介しました。
研究を通して、鬼怒川温泉の廃墟ホテルについて詳しく知ることやどのような課題があるか、鬼怒川温泉にふさわしい廃墟ホテルの活用などを考えることが出来て良かったと思いました。
学会への現地参加ですが、他に参加した人はすべて大学院生で、スライドの作り方や説明の仕方、研究内容などを多く学ぶことができました。そして5人ぐらいの大学の先生から質問をいただきました。廃墟ホテルの解体についての質問に対しては、私は廃墟ホテルを解体するのではなく、完成しないホテルのようにリノベーションを活用していくことが良いとお話しました。
今後は今まで出来ていない鬼怒川温泉の現地調査や、現在営業している大手旅館・ホテルの営業方法などについて研究し、鬼怒川温泉の課題についてもっと深く広く研究していきたいと思います。