教育方針および沿革
Educational Policy and History
教育方針
建学の精神
社会人としては、豊かな知識と技術とをもって経済的に独立し、
家庭人としては、美しい情操と強い奉仕心とをもって一家の幸福の源泉となる、
健全な精神と身体とをそなえた女性の育成を目的とする。
教育目的
(1)基礎的知識や自己表現力を養いつつ、自己の潜在能力を発見し、問題解決に立ち向かう能力を養う。
(2)授業科目の履修及び卒業論文の作成を通して獲得する幅広い知識を活用し、論理的、批判的なものの見方を養い、課題を探究する能力を養う。
(3)豊かな人間性と倫理観をもって社会の発展に貢献できる能力を養う。
人間文化学部の構成
愛国学園大学では、時代の要請や学生のニーズ、更には建学の精神などを踏まえて、これまでの2コース制(6分野)について見直しを行い、令和3年度の入学生から、人間文化学部という名のもと、大学生としての幅広い教養(Liberal Arts)を基盤とした専門教育を行うため、分野に細分化せず、大きく専攻(Major)という概念で捉え、「日本文化と総合ビジネスの愛国学園大学(Japan Studies & Business)」と銘打って、以下のような教育体制を目指します。
新しい教育体制では、学生は4つの専攻から1つの専攻を選び専門科目を履修(主専攻)するとともに、他の専攻(副専攻)の専門科目を履修します。
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「日本理解」(Japan Studies)
日本文化・社会に関する知見を深め、日本語能力の充実を図りつつ、文化交流、経済交流など、国際社会の中の日本を、グローバルな視点に立って包括的に学ぶ。歴史的な観点から日本文化・社会を見つめ、日本語習得に重点を置き、日本に関する理解を深めることを目的とします。
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「心理・生活」(Psychology & Life)
生きていくなかで出会う様々な問題に対処するために、「心」と「社会」と「自然」の仕組みを学び、活用する方法を学ぶ。心理学、生活科学、福祉の面から追求し、生活の豊かさの有り様について考察します。
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「地域共生」(Regional Studies)
成田・羽田両国際空港間に立地する四街道市に、様々な外国人居住者が増加している地域特性を踏まえ、多文化が共生する地域社会の在り方を学ぶ。異文化を理解し、且つ地域が更に活性化する方策を考えて、社会に貢献できる人材を育てます。
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「ビジネス」(Business)
日本の企業経営、会計、情報科学に関する理解を深め、情報技術を生かしたビジネスを学び、併せて実践的な技能を習得する。現代ビジネスを、経営・財務、ITの面から多角的に考察し、習得した技能と知見を社会で活用できる人材を育てます。
さらに、学生は上記「主専攻」に加えて「副専攻」を履修し、その他の専攻科目も加え、幅の広い視野で学問を捉えることになります。
これらの新しい教育指導体制への改編にともない、アドミッションポリシー、カリキュラムポリシー、及びディプロマポリシーについても、以下のように変わります。
卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
愛国学園大学は、教育基本法及び学校教育法の趣旨に則り、本学園の建学の精神を旨とし、幅広い教養と人間文化に関する高度の知識と学芸を教授研究し、我が国の文化の発展に貢献するとともに、専門性を持った人間性豊かな女性を育成することを目的としています。
本学においては、以下の1から4の能力を身につけ、そこで培った能力をもとに卒業論文を作成し、認定された学生には、人間文化学の学士を授与します。
- アドミッション時の学力及び能力をさらに伸ばし、大学生としての幅広い教養を身につけた上で、主体的にカリキュラムを選び、その学修を通じて得た専門的な知識を表現する能力
- 選択したカリキュラムの学修の過程で、自己の潜在能力を発見し、様々な問題に立ち向かい、解決する能力
- 選択したカリキュラムの学修の過程で、卒業論文のテーマを選び、その作成を通じて獲得する専門的な知識を活用して、論理的、批判的なものの見方を養い、その過程で発見した課題を探求する能力
- 十分な学士力を身につけると共に、学生生活の中で豊かな人間性と倫理観を養い、卒業後はその資質を生かして社会生活を豊かに過ごせる能力
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
愛国学園大学は、建学の精神に基づき、豊かな知識と技術とをもって経済的に独立する女性を育成するためのカリキュラム・ポリシーを以下のとおり定めます。
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01豊かな教養と専門性の両立
幅広い教養と人間文化に関する高度の知識は、いつの時代でも社会のなかで求められる必須の要素です。幅広い教養は、本学教育目的がいう「豊かな人間性」の基礎であり、人間文化に関する高度の知識すなわち専門性は、女性の自立の基礎となります。
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02専門知識・技能の高度化
専門性の習得は、複雑化する現代社会のなかで、女性が自立して生きていくのに必須のスキルです。そのありようは時代とともに変化しますが、現代に求められる専門知識・技能の高度化を図るため、本学では、「日本理解」、「心理・生活」、「地域共生」及び「ビジネス」の各専攻を置きます。それぞれの専攻の狙いは、次のとおりです。
- 「日本理解」…日本文化・社会に関する知見を深め、日本語能力の充実を図りつつ、文化交流、経済交流など、国際社会の中の日本を、グローバルな視点に立って包括的に学ぶ。
- 「心理・生活」…生きていくなかで出会う様々な問題に対処するために、「心」と「社会」と「自然」の仕組みを学び、活用する方法を学ぶ。
- 「地域共生」…成田・羽田両国際空港間に立地する四街道市に、様々な外国人居住者が増加している地域特性を踏まえ、多文化が共生する地域社会の在り方を学ぶ。
- 「ビジネス」…日本の企業経営、会計、情報科学に関する理解を深め、情報技術を生かしたビジネスを学び、併せて実践的な技能を習得する。
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03論理的思考力、問題解決能力、分析力及び判断力の獲得
本学はその教育目的として、自己の潜在能力を発見し、問題解決に立ち向かう能力の養成、論理的、批判的なものの見方を養い、課題を探求する能力を掲げています。どんな事項でも情報検索で「知識」が得られる現代社会にあって、なおも人間が学修する究極の意義は、「知識」とは異なる「知性」の獲得にあり、論理的思考力、問題解決能力、分析力及び判断力はその具体的な姿です。
豊かな教養と専門性の両立、専門知識・技能の高度化を目指す究極の意味は、第3のポリシーの基礎だからであり、本学が卒業論文の作成を柱とする学修に力を入れるのはそのためです。
入学者受入れ方針(アドミッション・ポリシー)
本学の建学の精神が掲げる「専門性をもった人間性豊かな教養人」は、今後ますます複雑化する新時代において、一層求められる人材だと考えられます。その精神を具現化するため、本学学生は人間文化学を学修します。
人間文化学の最終的な目標は、様々な角度から人間を考究し、その知見を以て人類の福祉に貢献することにあり、本学では、人文・社会・自然科学を横断的に学ぶリベラルアーツ型教育を行います。他方、現代社会の進化に対応した人材として活躍するには、高度な専門性を兼ね備える必要があり、それを「日本理解」、「心理・生活」、「地域共生」及び「ビジネス」の4専攻による教育を行います。
本学は、人間文化学の役割と魅力を理解した次のような女性を、日本を含めた世界各地から求めています。
- 愛国学園の建学の精神を尊重し、目標に向かって努力できる女性
- 人間文化の基本である言語の重要性を踏まえ、十分な言語コミュニケーション能力を備えている女性
- 日本あるいは世界各国の教育制度で、大学入学前に学ぶ各教科・科目の基礎知識を身につけている女性
- 文系・理系の枠組みにとらわれず、幅広い知的好奇心を持っている女性
- 「人間と人間」、「人間と社会」、「人間と自然」の各接点に興味があり、それぞれの関係がよりよくなるよう、問題意識を有する女性
上記の女性に幅広く門戸を開くために、
「総合型選抜」、「学校推薦型選抜」、「一般選抜」、「大学入学共通テスト利用選抜」、「外国籍生徒等特別選抜」、「外国人留学生選抜」、「社会人特別選抜」、「編入学選抜」を実施し、多様な入試に努めます。
学修成果の評価方針(学修成果の可視化とアセスメント・ポリシー)
人間文化学部の構成(令和2年度以前)
愛国学園大学は、人間文化学部人間文化学科の1学部1学科の4年制女子大学です。
人間の心理と言語、生活科学や環境・福祉を学ぶ「生活文化福祉コース」、国際理解や情報処理、ビジネスについて学ぶ「国際情報ビジネスコース」の2コースから構成されています。
ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)
愛国学園大学は、教育基本法及び学校教育法の趣旨に則り、本学園の建学の精神を旨とし、幅広い教養と人間文化に関する高度の知識と学芸を教授研究し、我が国の文化の発展に貢献するとともに、専門性を持った人間性豊かな女性を育成することを目的としています。
本学において、以下のような能力を身につけ、所定の単位を取得した学生には、卒業が認められます。
- カリキュラムの履修を通して、基礎的知識や自己表現能力を養いつつ、自己の潜在能力を発見することを学び、さまざまな問題解決に立ち向かう能力。
- 4年間にわたって履修した授業科目及び卒業論文の作成を通して獲得する幅広い知識を活用し、論理的、批判的なものの見方を養い、課題を探求する能力。
- 豊かな人間性と倫理観を持って社会の発展に貢献できる能力。
- 生活文化福祉コースにおいては人間・文化、生活科学、環境・福祉に関する、国際情報ビジネスコースにおいては国際協力、情報科学、ビジネス経営に関する知識・知見を身につけ、社会で活躍できる能力。
カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)
本学は「専門性を持つとともに豊かな教養と感性を身に付けた女性の育成」のために、以下のような方針に基づいてカリキュラムを編成します。
- 幅広い教養と専門教育への導入となる専門基礎を学修するために共通科目を開設します。各授業科目には必修科目、選択必修科目と選択科目を設けています。共通科目は、人間文化学部の学生として身につけておくべき知識や様々の能力を学修するための共通科目(必修)、コミュニケーションスキルとしての外国語科目、情報科学能力を養うためのコンピュータ利用科目、社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力を養うためのキャリア支援科目、更に、スポーツとその文化に興味を持ち、生涯にわたって健康に関心を持ち続けるためのスポーツ文化健康科目を開設します。
- 人間文化学科に生活文化福祉コースと国際情報ビジネスコースを設置し、専門的な方法論と知識を体系的に修得するための専攻科目を開設します。各コースには必修科目と選択科目を設け、学生は自律的な履修計画に基づき学習を進めます。さらに専攻分野を超えて学際的な視点を養うため、他コースの専攻科目も選択科目として修得できるカリキュラムを編成しています。
- 外国人留学生の日本語能力の向上を図るために外国人留学生特設科目を設けます。
- 女性がその能力を開花させるための一助として、女性の視点に立つ授業科目を複数開講します。
- 身につけた知識を活用し、問題解決能力を養うため実践研究科目として、少人数による人間文化演習、卒業研究演習を開講し、卒業論文の作成を課します。
以上の教育課程を通じて、次のような人材の育成を目指します。
生活文化福祉コース:人間の心と行動を理解する心理学と、日本及び諸外国の言語文化や芸術分野を学び、豊かな心を持つ人材。衣食住の生活科学の知識を身につけ、環境や福祉について学び、社会で活躍できる人材。
国際情報ビジネスコース:国際的な感覚を身につけ、実践力としての情報処理能力とビジネス・スキルを学び、社会における即戦力となる人材。
アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)
本学は建学の精神に基づき、社会で活躍し、良き家庭人として成長する女性の育成を目指した、専門性を備えたリベラルアーツ型の教育を行います。本学では次のような学生を積極的に受け入れます。
- 高等学校までの教育課程を通じて身につけなければならない基礎学力を備えている女性。
- 愛国学園の建学の精神を尊重し、学習意欲を持つ女性。
- 人間、文化に関心を持ち、家庭から地域社会・国際社会までの広い視野と、現代社会における諸問題を解決する意欲を持つ女性。
- 本学で学修した成果を社会で生かしたいと考えている女性。
上記の女性に門戸を開くために、推薦入学試験、A.O.入学試験、一般入学試験、編入学試験、外国人留学生入学試験、外国人留学生編入学試験を実施します。
沿革及び組織図
建学の精神
社会人としては、豊かな知識と技術とをもって経済的に独立し、
家庭人としては、美しい情操と強い奉仕心とをもって一家の幸福の源泉となる、
健全な精神と身体とをそなえた女性の育成を目的とする。
校訓(親切正直)
教育の基盤を道徳教育におき、親切・正直の錬成を目標としている。
親切正直は全人類を貫く倫理であり、愛と真はすべての女性の魂でなければならない。
“愛国”という校名の由来
創設者である織田小三郎先生、織田淑子先生は、昭和12年ごろ東京で出版業を営んでおりましたが、戦争が近づく中で、私財を「お国のためになること」に寄付して田舎へ帰ろうと決意しました。当時は「愛国号」という名の飛行機の献納が奨励されていましたので、両先生は「愛国号」を納めようと思いましたが、熟慮の末「飛行機は人を殺す兵器で撃墜されれば終わりである。本当に国を愛するなら、将来の日本を担う人材を育てる「教育」に私財を投じるべきである」との結論に達し、昭和14年4月、その思いを校名に戴いた「愛国女子商業学校」を開校しました。
戦後、進駐軍から何度も校名の変更を求められましたが、両先生は「自分の国を愛することがなぜいけない」と屈することなく「愛国」の名を守り続け、現在に至っております。
沿革
昭和13(1938)年 7月 |
財団法人織田教育財団創立 |
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昭和13(1938)年 12月 |
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昭和14(1939)年 4月 | 愛国女子商業学校 開校 |
昭和22(1947)年 4月 | 新制度により愛国中学校 開校 |
昭和23(1948)年 4月 | 愛国高等学校(普通科・商業科・家庭科) 開校 |
昭和26(1951)年 3月 | 財団法人を学校法人愛国学園へ組織変更 |
昭和37(1962)年 2月 |
愛国学園女子短期大学(家政科) 設置 |
昭和40(1965)年 1月 | 愛国学園女子短期大学(商経科) 増設 |
昭和40(1965)年 2月 | 愛国学園女子短期大学附属龍ケ崎高等学校 設置 |
昭和44(1969)年 1月 |
愛国学園保育専門学校 設置 |
昭和45(1970)年 4月 |
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昭和55(1980)年 3月 | 愛国高等学校衛生看護専攻科 開設 (看護婦養成施設(現看護師養成施設)指定認可) |
昭和55(1980)年 12月 | 愛国学園短期大学附属四街道高等学校 設置 |
昭和63(1988)年 6月 |
愛国学園創立50周年記念館完成 |
平成9(1997)年 10月 | 愛国学園大学校舎(四街道市) 完成 |
平成9(1997)年 12月 |
愛国学園大学人間文化学部人間文化学科 設置 |
平成10(1998)年 4月 |
愛国学園大学人間文化学部人間文化学科 開学 |
平成11(1999)年 4月 |
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平成11(1999)年 12月 | 愛国学園短期大学商経科 廃止 |
平成13(2001)年 3月 | 60周年記念小岩キャンパス新校舎完成 |
平成14(2002)年 3月 | 愛国学園大学人間文化学部 第1回卒業式挙行 |
平成19(2007)年 3月 | 70周年記念小岩キャンパス体育館・短期大学研究棟完成 |
平成29(2017)年 12月 |
愛国学園大学 創立20周年 |
平成31(2019)年 1月 | 愛国学園創立80周年記念式典挙行 |
令和5(2023)年 4月 | 愛国学園大学 開学25周年 |