梶原教授による特別授業「PFASって何?」~環境政策学NEWS & TOPICS

NEWS岡庭 義行
梶原教授による特別授業「PFASって何?」~環境政策学

 「環境政策学」では、近年、日本でも問題となっているPFAS(有機フッ素化合物)に関する理解を深めることを目的として、河川行政や水害、そして水環境・水道事業の歴史にも詳しい本学の梶原健嗣先生を講師に招き、梶原先生の講義を履修する学生と一緒にPFASの現状と課題に関して特別授業(合同授業)を開催致しました。
 講義では、PFASの化学的特徴やデュポン社による開発の歴史からはじまり、日本における汚染状況、米国をはじめとする国際的な規制の流れなどについて、幅広い内容を一つひとつわかりやすく解説して頂きました。
 講義の最後には、PFASを除去する近年の技術開発についてもご紹介頂きました。特に、今年、ノーベル化学賞を受賞した京都大学の北川進特別教授の研究成果MOF(金属有機構造体)分子アーキテクチャーの発見と応用が、私たちの水の安全性に対しても大きく貢献することを教えて頂きました。
 この講義を通して、PFASについて、まずは「知る」ことが大切であると感じました。今後も、梶原先生のような先駆的な研究を手がけている先生から、具体的な説明を頂きながら、社会にオープンになっていない情報や知識を自ら調べながら、体系的な理解を深め冷静な対策を考え続けることが、現代社会を生きていくために真に価値のある「環境知識」であることを実感することができた貴重な授業でした。

★履修生の声(一部要約)
「環境保護規制を緩和した米国大統領ですらPFAS規制を維持したことを知り、PFASがそれだけ大きな問題であると感じた」

★梶原先生の最新刊
『大水害時代の防災~命を守る「治水」へ』(岩波ブックレットNo.116)2025年12月刊
ISBN 9784002711164

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